映画「ジュラシック・パーク」歴代シリーズ全3作品のあらすじと登場人物を紹介します。
これまでのシリーズ作品
- ジュラシック・パーク(1993)
- ジュラシック・パーク『ロスト・ワールド』(1997)
- ジュラシック・パーク『Ⅲ』 (2001)
- ジュラシック・ワールド(2015)
- ジュラシック・ワールド『炎の王国』(2018)
- ジュラシック・ワールド『新たなる支配者』(2022)
『ジュラシック・パーク』①(1993)
スティーヴン・スピルバーグ監督作品。「ジュラシック・パーク」シリーズの1作品目。
あらすじ
コスタリカ沖の孤島につくられたテーマパーク「ジュラシック・パーク」。そこでは太古の琥珀に閉じ込められたDNAを使い、恐竜たちを蘇らせていた。前代未聞の夢の大テーマパークになる予定だったが、ある夜、安全装置が解除され、恐竜たちが柵の外へ脱走、次々と人間たちを襲っていく。
島に残された人間は、島からの脱出を目指すのだが……。子供兄弟と博士が協力してパークからの脱出を試みる。
当時の最先端のCGで作られた恐竜たちは、誰もが夢見る恐竜の世界を見事に再現させ、映画の力をも見せつけた渾身の一作。もしどの作品から観るか迷ったら、この作品を観れば間違いなし。
登場人物
アラン・グラント(サム・ニール)
世界的に有名な古生物学者であり恐竜の専門家。ジョン・ハモンドからジュラシック・パークの安全性を確認する為の視察を依頼されたされた事により『ジュラシック・パーク』シリーズの数々の事故に巻き込まれてしまう。
基本的に研究費に困窮しており、イスラ・ヌブラル/ソルナ島(サイトA/B)に訪れる事に対してはポジティブでは無いが、顧問料や報酬を聞いては訪問してしまう…。大の機械音痴だが、膨大な知識と大胆さを持ち合わせており数々の事故に巻き込まれるもその度、無事に生還している数少ないキャラクター。あれほどトラウマ級に恐竜に襲われているのにも関わらず、恐竜への愛を失わず今なお研究に没頭する研究者の鑑。ハットとスカーフはトレードマーク。
エリー・サトラー(ローラ・ダーン)
アラン・グラント博士の助手にして恋人。助手だけあって当然ながら彼女も学者であるが専門は恐竜などの古生物では無く古植物学。ジョン・ハモンドから依頼されたアラン・グラントに同行する形で『ジュラシック・パーク』に登場。もちろん、飢えたヴェロキラプトルに食べられかけたりと、事故に巻き込まれていきますが無事に生還。
『ジュラシック・パークⅢ』で再登場しますが、その際はマーク・デグラーという国務省に勤める人物と結婚しており、チャーリーと言う3歳の息子と女の子の赤ちゃんの2児の母に。もちろんイスラ・ソルナ島には上陸しないが、物語のキーマンとなる役割を果たす。
イアン・マルコム(ジェフ・ゴールドブラム)
テキサス出身の数学者でカオス理論の専門家。
『ジュラシック・パーク』では、アラン・グラント博士、エリー・サトラーと一緒に安全性の確認のためにパーク視察に招待される形で登場。エリーを口説くなど陽気で明るい性格だったが、ジュラシック・パークでの事故に巻き込まれた事により、恐竜に対して強い恐怖心を植え付けられており『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』では、陽気さは消し飛んでいる。
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』では、ハモンドによって恐竜の生態調査チームに勧誘されるも断ったが、恋人であるサラが参加していることを知ると「調査隊ではなく救助隊だ」としてイスラ・ソルナ島に向かう。
恐竜による惨劇を生き残った、数少ないキャラクターであり『ジュラシック・パーク』シリーズに出演したオリジナルキャストの中ではいち早く『ジュラシック・ワールド』シリーズに登場。最新作の『ジュラシック・ワールド/ドミニオン』にも登場しのサム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラムのレジェンドトリオが29年ぶりに勢揃いします。
ジョン・ハモンド(リチャード・アッテンボロー)
インジェン社の創設者で、CEO。「ジュラシック・パーク」の生みの親。楕円状にカッティングされた琥珀を柄に装着させた『琥珀の杖』を愛用している。
性格は非常に温和で、子供好きでありその性格や過去の実体験から、自分が提供するもので人々を幸せにしたいという思いで恐竜を体感できる「ジュラシック・パーク」を設立した。事故さえ起きなければ素晴らしい人格者として後世に名を残したかもしれない…。
恐竜を甘く見すぎていた事と人事が杜撰過ぎた結果、パークを閉園に追い込み『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』では恐竜保護活動家となり甥に会社を追い出されそうになったが、再度発生した事故によりCEOに復帰している。
アレクシス・マーフィー(レックス):(アリアナ・リチャーズ )
ハモンド財団創始者であり、「ジュラシック・パーク」の生みの親ジョン・ハモンドの孫娘で愛称は“レックス”。弟はティム。
ハモンドに呼ばれて、テストの恐竜見学ツアーに参加する事で事故に巻き込まれてしまう。
大人しく真面目な性格でコンピュータの扱いに長けており、『ジュラシック・パーク』で起きた事故でもコンピューターの知識を如何なく発揮し、多くのキャラクターの人命を救う。結構な頻度で恐竜に襲われるも、最終的に生き残る。
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク2』では冒頭にのみ成長した姿で登場し、ハモンドの屋敷でイアン・マルコムと再会する。
ティモシー・マーフィー(ティム):(ジョゼフ・マゼロ )
ハモンド財団創始者であり、「ジュラシック・パーク」の生みの親ジョン・ハモンドの孫で愛称はティム”。レックスは実の姉。姉のレックス同様にハモンドに呼ばれて、テストの恐竜見学ツアーに参加する事で事故に巻き込まれてしまう。
アラン・グラントの著書も読んでいるほど恐竜が大好きで、現れた恐竜の名前がすぐに分かる。
『ジュラシック・パーク』での惨状では何度も命の危険(恐竜によるもの“だけ”では無く、感電死仕掛けるなどシリーズ史上で最も命の危険があったキャラクター)にさらされるが、何とか生還している。
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク2』では冒頭に姉のレックスと登場し、ハモンドの屋敷でイアン・マルコムと再会する。
デニス・ネドリー(ウェイン・ナイト)
パークのシステムを1人でプログラミングした優秀なプログラマーだが、プライドが高く無能。机が汚い。給料に不満を抱えており、昇給させないハモンドとは険悪な関係となっている。それによりドジスンという男から恐竜の胚を研究室から盗み出すことを10種で150万ドルで依頼されてヒョイヒョイと乗ってしまう本当に無能。しかも胚を盗み出すために、システムのセキュリティを解除した事により「ジュラシック・パーク」を惨劇の舞台に仕立て上げた張本人。
『ジュラシック・ワールド』のヘンリー・ウーといい、インジェン社の人事は本当に見る目が無い…。パニック映画に付き物ですが、こういう小悪党の最後は…お察し下さい。スッキリするよ!
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』②(1997)
大ヒットした前作『ジュラシック・パーク』の続編。スティーヴン・スピルバーグが監督を務める。
あらすじ
前作のジュラシック・パークの事件から4年。パーク以外にも「サイトB」と呼ばれる恐竜のクローンを生産させるための孤島があり、そこでは恐竜たちが放置され繁殖していた。
ちょっと違和感のある場面は、前作の教訓があるにもかかわらず、なぜか危機感のない軽装で恐竜の島に乗り込むマルコム博士たち。周りの意見を聞かず、一人で山奥に進んだり不用意に恐竜に触るサラ。ケガしたT-レックスの子どもを保護しようと連れて帰ってくるなど、どう考えても「襲われるだろ!」とツッコミたくなる行動ばかりです。
サイトBを運営するハモンドの会社は倒産寸前で、危機を脱するため恐竜を生け捕り、商業利用しようとする。そうして再び恐竜たちは人間へ牙を剥く……。
恐竜をハントして、生け捕りにし船に乗せサンディエゴに持ち帰るが、T-Rexが市外に出て暴れまくり失敗に終わる。
前作から更に最新のVFXも使われ、恐竜たちの種類や動き、人間の襲い方も多彩になり、より恐怖の演出がパワーアップした。
登場人物
ケン・ウィートリー(テッド・レヴィン)
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』の冒頭に登場する少女。
物語とは全く関係なく、何も知らずにイスラ・ソルナ島に船で立ち寄った家族の娘さん。小さな恐竜コンピーの群れに襲われる。イスラ・ソルナ島(サイトB)の状況を表すためだけの存在。
これだけ危ない島に誰でも上陸できる環境がおかしい…。
もちろん、ストーリーには関係が無いので主要キャラクターとの相関はありません。ちなみに家族である父ポール・ボーマンと母デアドラ・ボーマンも当たり前ですがストーリーに直接関与しません。
イアン・マルコム(ジェフ・ゴールドブラム)
前作『ジュラシック・パーク』でジェフ・ゴールドブラムは数学者イアン・マルコム博士を演じており、本作でもひきつづき同役で出演しています。
前作の事件をたった1人で告発したマルコムは、インジェン社の隠蔽工作により世間から「嘘つき」の烙印を押されてしまいました。また、恐竜に対して強い恐怖心を抱くようにもなっていましたが、ハモンドに呼び出され、恐竜が繁殖したサイトBの調査に行くことになってしまいます。
マルコム博士はシリーズ5作目『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018年)に再登場しており、2022年公開予定の6作目『ジュラシック・ワールド/ドミニオン』でもその活躍が見られるようです。
サラ・ハーディング役/ジュリアン・ムーア
古生物学者のサラ博士。ジュリアン・ムーア演じるサラ・ハーディング博士は、恐竜にも母性本能があったという仮説を証明するため、進んでサイトBの調査に参加する古生物学者です。
マルコムの恋人でもある彼女は、ひとりで一足先に島に到着しており、マルコムは「サラを救助するため」としぶしぶ調査隊入りを了承するはめになりました。
非常に優秀な古生物学者であり、イアン・マルコムの恋人。
ハモンドからイスラ・ソルナ島(サイトB)の調査依頼を受け、先に単身で乗り込む行動派。そして、言う事を聞かない。
仲間と恐竜の命を何よりも尊重する、とても優しい性根/性格だが『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』においては、それよりも向こう見ずで軽率な行動が多い…。
注意されていたのにも関わらず不用意にステゴサウルスの子どもに近づいたり、子どものティラノサウルスを不用意に連れ帰ったり。それ以外にも色々とトラブルの原因を作り出すトラブルメーカー。
とはいえ、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』で発生した事故“サンディエゴの悪夢”を終わらせる大役を担ったりと活躍している。
ピーター・ルドロー(アーリス・ハワード)
ハモンドの甥で役員会で社長の座を追われたハモンドに代わりインジェン社の社長に就任。
かつてハモンドが計画していた、サンディエゴにジュラシック・パークをオープンする計画を再始動させようと画策する『ジュラシック・パーク』での事故から何も学ばない無能。オープンするにあたり恐竜の繁殖を行っていたイスラ・ソルナ島(サイトB)に雇ったローランドや手下たちと上陸する。
やる事なす事、全てが裏目に。ある意味で可哀そうなキャラクターだが、基本的には自業自得。『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』で発生した事故“サンディエゴの悪夢”は彼のせい。
ニック・ヴァン・オーウェン役/ヴィンス・ヴォーン
ドキュメンタリー作家ニック
ヴィンス・ヴォーン演じるニック・ヴァン・オーウェンは、映像ドキュメンタリー作家で調査隊のカメラマンとしてハモンドが雇った人物です。
「恐竜の調査をしてほしい」という依頼を受け、極上のスリルとワクワクを求めて野生の恐竜がいるサイトBに上陸する程に理想に憧れ行動的。また非常に女好き。構成員に女の子が多いからという理由だけで国際NGO団体である自然保護団体グリーンピースに入団していたほど。
ニックはインジェン社の恐竜ハンター団が島に来る可能性があることをハモンドから事前に知らされており、その場合は彼らの妨害をするよう指示を受けていました。
エディ・カー(リチャード・シフ)
サイトBに調査に向かう野外装備の専門家。
高所に避難できるオリや、強力な神経毒のダーツライフル、通線設備の整ったトレーラーなどを用意周到に準備して向かう有能。そして『ジュラシック・パーク』シリーズでは珍しい常識人であり、仕事人。
常識人であるが故に目立つ様な活躍は無かったりする。トレーらから3人を救うことに尽力する。目立った活躍は無いが最後は恐竜に食われてしまう。
ローランド・テンボ役/ピート・ポスルスウェイト
恐竜ハンター団隊長ローランド・テンボ
「ジュラシック・パーク・サンディエゴ」に展示する恐竜の捕獲をするため、ピーター・ルドローが雇ったスキンヘッドの傭兵。ディーター・スターク/ロバート・バーク/アージェイ・シドゥ/カーターなど恐竜捕獲チームのリーダー。
ベテランのハンターで経験が豊富であり、目的を達成の為なら非道であろうが手段は厭わない冷血漢。(※仲間や人間に対しては優しい。)なぜかティラノサウルスの捕獲にやたらと執着しているが、それ以外の恐竜に対する知識は皆無。ニック・ヴァン・オーウェンから事あるごとに、異常なほどに妨害を受ける可哀そうなキャラクター。
一見無愛想ですが、サラやケリーに対してさりげない気遣いを見せる優しい面もあります。
『ジュラシック・パーク III』③(2001)
あらすじ
シリーズ第3弾は、『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』などのジョー・ジョンストンが監督を務め、スティーブン・スピルバーグは製作総指揮を務めた。
古代生物学者のグラントは、旧ジュラシック・パークの遊覧飛行のガイドを引き受ける。しかしその旅は島に漂流した少年を捜索するためのものだった。別れた夫婦は博士をだまして少年を救出するため、島に上陸するが、またもや人間は恐竜たちに襲われるのだった……。
前作はティラノサウルスの登場が多かったが、今作は新たにスピノサウルスが登場。恐竜VS人間だけでなく、恐竜VS恐竜の戦いも見どころ。
登場人物
アラン・グラント(サム・ニール)
世界的に有名な古生物学者であり恐竜の専門家。ジョン・ハモンドからジュラシック・パークの安全性を確認する為の視察を依頼されたされた事により『ジュラシック・パーク』シリーズの数々の事故に巻き込まれてしまう。
ビリー・ブレナン(アレッサンドロ・ニヴォラ)
アラン・グラントの助手としてグラントとともにイスラ・ソルナ島に入島。
研究のためと称してラプトルの卵を勝手にバックに回収(本物は研究資金の為)し、一行を危険に晒してしまい、グラントからは「ジュラシック・パークを作った連中と変わらない」と叱責される。
その後は、自らの命を顧みずエリックを助けるなど改心して活躍。どこかのトラブルメーカーとは一味違う。
かつて命を救われた古いバッグを「お守り」として大事に持っており、今回も「お守り」としての役割を果たす。
エリック・カービー(トレヴァー・モーガン)
ジュラシックパーク_ 相関図+キャラクター_エリック・カービー(トレヴァー・モーガン)
出典:UNIVERSAL PICTURES
カービー夫妻(後述)の息子であり、両親の離婚後、母アマンダの恋人となったベンと一緒に、イスラ・ソルナ島近くでパラセーリングを楽しんでいたところ、不慮の事故でイスラ・ソルナ島に不時着する。救援が車でインジェン社の倉庫に隠れて非常食料を頼りに2カ月もの間を1人で生き延びる屈強な少年。
グラントの著書を読んでおり(とはいえ、グランドの著作は理屈っぽく好きでは無いらしい…)、ある程度は恐竜に詳しく前述の通りサバイバルに耐えうる精神力を持っている。ラプトル達にガス手榴弾を用いてアランを救ったり、レックスの小便を手に入れて小型の肉食竜除けとして利用するなど、年齢と比べても色々逞しい。
ポール・カービー(ウィリアム・H・メイシー)
エリックの父親でアマンダの元夫。
島で行方不明になったエリックの救助が目的で「カービー・エンタープライズ」の社長と名乗り、結婚記念日と“嘘”をついてグラントにイスラ・ソルナ島上空のフライトのガイドを頼む。
本当は小さなタイル塗装屋の経営者であり、グラントが希望するだけ小切手を切ってはいたが、それに見合う資産は無く思いっきり詐欺。子供を救いたいという気持ちは本物で物語終盤では自らの命を顧みず、エリックやアマンダを助けようと勇敢な姿を見せる。
アマンダ・カービー(ティア・レオーニ)
エリックの母親でポールの元妻。
離婚後に交際していたベンと息子のエリックがイスラ・ソルナ島で行方不明となったことから、元夫のポールと話し合い、色んな人を巻き込み島に救出に向かう。『ジュラシック・パークⅢ』のトラブルメーカー。
子供の為に犠牲は厭わず、結果利用できるものは利用するタフな精神力の持主。更には子供を見つけたい一心なのだろうが、何回もグランドに注意されても島で大声を何度も出し恐竜を呼び寄せるという荒業を披露。
最終的には、エンディングで島から飛び立つプテラノドンを見て「オクラホマだけには来てほしくないわ」と視聴者の気持ちを逆なでするキャラクター。
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